グループ展『ある春の佇まい』が終了しました。会場へお越しいただいた皆さま、ありがとうございました。
私は過去の作品を中心とした展示となりました。最近はずっとドローイングを中心に描いていたので、色を扱う事から少し離れていたのですが、久しぶりに過去のペインティングを観ていると、そろそろ色を使いたい気持ちになってきました。
(単純に暖かくなってきて、周りの風景が鮮やかに彩りはじめたためかもしれませんが……)
とはいえ、ドローイングはそれはそれでなんとも面白く感じているので、まだ少し描き残した・描ききれていないと思うものも描いていきたいです。
この一年、ハガキサイズのドローイング日記のようなものを制作していたのですが、先月でようやく一年分が完成しました。現時点ではまだ何も決まっていませんが、いずれまとめて展示できるような機会があれば良いなと考えています。
これまで動植物を描くのはありきたりな事なのかな、と思う事もあったのですが、最近は当たり前と思っていた事が突然当たり前ではなくなる事を身を持って感じる日々なので、やはり流行りに流されることなく、自分が良いと思うものを信じてやっていくのが一番いいのだな、改めて感じています。
「いつまでもさえずる春を」2017年制作
数日前から世界で信じられないような出来事が起こっています。その悲痛な映像やニュースを見る度に言葉を失い、ここに書くべき事を見つけることも出来ません。多くの人が1日でも早く平和な日常取り戻せますように。
先月のブログにも書いたドローイング日記、今月分も無事に描き終えることができて、ホッとしているところです。
仕事をしたり何か別の事をしていても、常に頭の片隅にその事があるので、なんとなくずっと緊張状態が続いている感じがあります。
なので、完成した時だけに訪れる束の間の解放感……
一応来月(2月)分が完成すれば1年分が出来上がる事になるので、あともう少し頑張りたいです。
仮にも今年初のブログなのにいきなりラストスパートとかタイトルをつけてしまって、どうなの?という感じもしますが、まぁそこは気にしないで下さい。
そして今年もよろしくお願いします。
ブログもゆるく続けたいと思っています。若干ネタ切れになっているのは今を象徴しての事だと思ってください。では、また。
2021年3月から毎月6枚葉書サイズの日記のような日々のドローイングを描き続けています。
とりあえず1年は続けるつもりでいるので、もうだいぶ後半にさしかかっています。そして描きながら動物観察の必要性をひしひしと感じました。
そんな訳で、今月ようやく動物園の年間パスを購入。
これがどういう結果につながるのかはわかりませんが、2022年、作品がもっと良い方向へ向かうよう精進してゆきたいです。
これらのドローイング作品はvoice gallery (京都)の常設コーナーで作品を入れ替えつつ展示しています。
開廊中ならいつでも観れますので、機会がありましたら是非ご覧ください!
(下記作品は近作の一部です)
コロナ禍になって読書をする人が増えた、という記事をどこかで読んだ気がするのですが、私もそのうちの一人だと思います。真の本好きには足元にも及びませんが、以前に比べるとやはり増えたな、と感じています。
そんな中、少し前に武者小路実篤の復刻版『カチカチ山と花咲爺』の存在を知りました。インターネットで偶然見つけた時、その挿絵がなんとも魅力的だったので詳しく見てみると、岸田劉生によるものでした。教科書にも載っているようなあの有名な油絵たちもすごいと思うけれど、個人的にはこちらの挿絵にグッと心を掴まれ、何度も眺めている日々です。
復刻版とはいえ、昔の本はとても丁寧に作られていて本当に素晴らしい。それでいて物語の表現が容赦なかったりしてますます痺れてしまいます。
私が知らないだけで、良い本というのはまだまだ沢山あるのでしょうね。
全ては無理だとしても、ひとつでも多く出会えれば嬉しいなと思います。
毎年楽しみにしているKYOTOGRAPHIE。今回は秋に開催ということで、10月某日に行ってきました。時間の都合で全会場には行けず、ごく一部しか観れませんでしたが、とても見応えがありました。
二条城。片桐功敦『Sacrifice』。
ダミアン・ジャレ& JR『防波堤』。映像作品では人間の関節を感じさせない動きに脱帽。 釘付けになって観ていました。
今回特に気になっていたのが、両足院(建仁寺内)で展示していたトマ・デレームの『Légumineux 菜光 - ヴェルサイユ宮殿菜園の古代種 - 』。
古代種の野菜、実際に見てみたいものです。そして実際に調理するときはどんな風にしていたんだろう?と色々想像していました。
八木夕菜『種覚ゆ』。種は本当に気になるテーマの一つ。自家採種を続けている岩崎政利氏の活動は大変興味深いです。
来年は4月から5月に開催のようなので楽しみです。次回はもう少し沢山の会場に行けるといいなあ。
(*作家名敬称略)
今月30日でようやく緊急事態宣言が解除されるというニュースを見て、少しだけほっとしたような気持ちになっていますが、皆さまいかがでしょうか?
とはいえ普段従事している仕事の事を含め考えると、私自身が海外へ行けるようになるのはまだもう先の話になりそうです。せめて食を通して脳内旅行できればな、と思う日々です。
長雨が続いた8月。お盆も雨でした。
こんな天気が続くと湿気が気になり、先日天気の良い週末を利用して保管している額のメンテナンスを行いました。
(気をつけないとすぐにカビが発生してしまうのです)
額の整理とともに古い作品を見ていると、「こんなのも描いてたなぁ」というものがでてきて、少し懐かしい気持ちになりました。
しかし、時間が経ってみると、正直もっと描けたのでは?と思うものも沢山あったり。もちろん描き込めばよいというものではないのですが、それにしてもどちらにも振り切れていないな、ということが時間と共によくわかるようになってきました。
今はひたすら葉書サイズのドローイングをコツコツと描いている日々ですが、始めたばかりの3月と比べると少しずつ変化しているようにも思います。
1年経過した後の変化をみるのが少し楽しみです。
今はとても小さな世界を描いていますが、それをもっと徹底した強固なものにしたいです。自分自身に期待してゆければ。
祝日の定まっていないカレンダーって存在し得るんだなぁと思った2021年7月。19日って仕事あるの?ないの?なんて話していたのが遥か遠い昔の様にも感じます。ニュースなどを見ると現実が想像を上回る日々が続いていますね。
写真は今ずっと続けて描いているハガキサイズのドローイング。今月の一枚です。
タイトルは『2021年7月19日(月) 海の日の移動』です。亀が「なんか今日海の日じゃないらしいよ」と言いながら退散してゆくイメージで描いたものです。
仮タイトルのつもりで何気なく「下半期へ」と書いてみたところ、「え?まじで?」と改めて驚いてしまう6月の最終日。
正確には驚くというより焦るという感じですが。
無意味に焦っても仕方ないので、今月見た海の写真を眺めて落ち着こうと思います。
それにしたって、モヤモヤする夏がもうすぐそこ……!
3月から描き始めた葉書サイズのドローイング日記。4月・5月分が完成しました。
各月6枚ずつで、今回は月毎に額装してみました。
6月の週末、VOICE GALLERY(京都)で展示する予定ですので、このような状況ではありますが、機会があれば無理のない範囲でご覧いただければ幸いです。(詳細はギャラリーホームページをご覧ください)
5月はわりと本を読む時間が多かったような気がします。(といっても読むのが遅いのでそんなに沢山読めたわけでもないのですが)
それにしても、読みたい本が芋づる式にあれもこれもと次々とでてきてどうしようかな。
まさか今年のGWも自粛生活を余儀なくされるとは予想していませんでしたが、相変わらずの…というか、1年前よりも何もかもが深刻化していて大変な今日この頃。皆さまいかがお過ごしでしょうか?
気鬱になってはいけないと思い、先日癒しを求めて購入した ラ・トリニテーヌのキャット缶!猫好きにはたまらないクッキー缶です。
あと、好きな作家の本もいくつか購入し、今年の連休も家で過ごすための準備をしていました。
ゆっくり出来る方とそうでない方、それぞれ取り巻く環境は異なるとは思いますが、何はともあれ、皆さま、どうぞ体調にお気をつけてお過ごしください。
それから、4月の毎週末にvoice galleryで展示していました葉書サイズのドローイングがa3 projectオンラインショップに追加されました。
お時間あるときにでも、ご覧いただければ幸いです。
ちなみに、葉書サイズのドローイングはまだまだ続けていこうと現在進行形で制作中ですので、いつかまとめて展示できたらいいなと思っています。
様々な植物が芽吹き花咲く季節となりました。そんな3月に描いたドローイング(*)7点を4月の週末、VOICE GALLERY(京都)にて展示します。
小さな作品で、絵日記のような感じで描いています。
季節柄、爽やかな写真をアップしてますが、別に爽やかな毎日を過ごしているわけでもないので、機会があればそのあたりは作品を見ていただけると嬉しいです。
これはとある一日。お気に入りのバンドのライブ配信のアーカイブを観まくっていた日のドローイング。
観る人がどう思うのかはちょっとわかりませんが、自分で描いていて面白いので、もうしばらく続けてみたいと思っています。
(*都合により6点に変更になりました。2021.4.7.訂正)
この時期に多いのが引っ越しですが、そういう私も引っ越ししました。
そして今日は退去立ち会いの日。なにもなくなった部屋を点検してもらい、無事に引っ越しが完了してホッとしているところです。
この部屋にいた期間は短くて、引っ越ししてしばらくしたらコロナ禍になってしまったという事もあり、部屋に関する思い出とか思い入れのようなものもなんだかよくわからないままに去っていくことになり、本当に仮住まいだったな…という気持ちです。
たぶんもう二度と行くことのない部屋だけど、数年後どんな風にここを思い出しているんだろう?
新しい年を迎えしばらく経ちますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
昨年末に身内に不幸があり、しばらく落ち着かない日々を過ごしていました。
ブログもすっかり滞っておりましたが、今年からまた気持ちを新たに再開したいと思っています。(といっても目標は月1回の更新なのですが……)
ブログに限らず何であれ、一旦中断してしまうと再開するのに結構なパワーを要するな、とひしひしと感じる今日この頃。
制作についても私はどこかのギャラリーに所属しているわけではないので、誰かにお尻を叩いてもらうこともなく、又、身近なところで同じように制作していたり、美術の仕事にたずさわっている人もいないので、良くも悪くも全てが自分の意志次第です。
だからもし仮に気持ちが折れて制作を中断してしまうような事があれば、もう戻ってこれないかもしれないな…と常々感じています。
そんなわけで、今年も自分のペースでいいので気持ちが折れることのないようコツコツとやっていきたいな、と思っています。
遅くなりましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
小学生の頃、1番苦手だった夏休みの宿題は読書感想文だった。
本を読むのが嫌いだったわけではなく、当時は何を読んで何を書けばよいのか…という事がわからなかった。
だから候補として挙げられていた推薦図書を読み、ただひたすらあらすじをなぞり、最後に「面白かったです」「◯◯が良かったと思いました」「○○に感動しました」等のお決まりのフレーズで締めていた。そう書いておけば絶対に非難されることがないという事を子供ながらに会得していた私はひたすらそうやって原稿用紙を埋めていた。そして、読書感想文なんてそんなものだと思っていた。
そんなある日、クラスの女の子の1人が読書感想文のコンクールか何かで賞をもらい、その文章を読んでとても驚いたのを今でもよく覚えている。
本のタイトルは忘れてしまったけれど、彼岸花について書かれた本だった。
そして彼女は本のあらすじなどにはほとんどふれず、彼女にとって彼岸花がどういうものなのか…というような、その具体的な内容は忘れてしまったけれど、真っ赤な彼岸花が目の前にサッと現れるような、鮮やかな文章だった。物語のあらすじをなぞっているだけの自分とは全く別のもので、私は初めてそうやって文章を書いてもいいんだという事を知った。
なぜこんな事を急に書いたかというと、今が彼岸花の季節だからです。先日散歩していて、彼岸花を見つけ、あぁ、もうそんな季節なんだなぁと思うと同時に、また彼女の読書感想文のことを思い出しました。
学校がすすめていた本は当時の自分には興味のないものが多く、それより小学生の頃、江戸川乱歩の推薦小説を熱心に読んでいたのだから、その感想文を書けばよかったな、と今なら思う。そういう選択肢に全く気付けてなかったな…そして今もあるはずなのに見えていない選択肢がきっとあるんだろうな、などとぼんやり思う。
おまけの白い彼岸花。初めて見た。
2020年6月、お世話になっていたホテルが新型コロナウイルスの影響を受けて閉館することとなりました。
2001年から2006年にかけて企画されていた『art in transit』を通じて、客室に作品を展示させていただき、その後もロビーで展示させていただいたりと、活動の場を提供してくださったホテルには大変感謝しております。
今回、その特別展として『art in transit : THE FINAL』が MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERY pfs/w にて開催されました。
ご高覧いただいた皆さま、ありがとうございました。
このようなことがなければ、もっと長く続けられたであろうことを思うと、残念な気持ちでいっぱいです。
そして、私も今後の活動のあり方について考えていかなければなりません。
とはいえ、正直どうしたものかな…と思う日々なのですが。
制作以外のことがどうしても苦手なのですが、いつまでもそんな事を言ってる場合ではないので、しっかりせねばな、と思います。
今はなかなか新しい“何か“との出会いが難しい状況ではあるのですが、何らかの兆しが感じられた時、パッとそれを掴むことが出来るように日々準備しておきたいな、とは思っています。
以下は、過去のホテルロビーでの展示風景です。
今月、久しぶりに美術館へ行ってきました。
兵庫県立美術館で開催中の『ミナ ペルホネン/皆川明 つづく』です。
予約制なので、これまでのようにフラッと行ってフラッと帰る…ということが出来ないので、少し窮屈な気持ちになってしまいますが、それでも好きな場所へ足を運ぶことができるのはとても嬉しいことです。
行かれた方も多いかもしれませんが、今月はその様子を少し書いてみることにします。
展示室の壁一面に展示された洋服は圧巻。
そして様々な生地やデザインをみていると気持ちがとても明るくなります。
実際に買えるかどうかは別にしても、「もし自分が着るならどれがいいかな?」と考えながら見るのはとても楽しい。
ド派手なコートが欲しくなったり
あれもこれも素敵で目移りするばかり
生地になる前のアイデアスケッチもとても興味深かったです。私も、もっといろんな素材で描いてみようかな…と思いました。
そして、素材から放たれるぬくもりの強さにグッときました。
展示方法も様々な工夫がされてあり、とても勉強になりました。
ミナペルホネンの洋服は1着も持っていないのですが、いつかお気に入りの1着が欲しいです。
(以前、京都にある店舗に行ったことがあるのですが、どれもとても素敵でした!見てるだけの客でごめんなさい…と思いつつ)
おまけ。コレクション展で観たジョージ・シーガルの『ラッシュ・アワー』。
見て思う事が、以前と少し変わったな…と思う今日この頃です。
紫陽花を見たり、燕の観察をしたり、猫の絵を描いたり。そして本を読んだり、煎餅を食べたりした6月。
日記というのはささやかであればあるほど興味深いなぁと思う。snsでも人々の日常は垣間見れるけれど、同時に静かに読める日記もあってほしいな、と感じてしまう。写真の本とは別の面白そうな日記を某サイトで見つけたので、昨日取り寄せてみることにしました。
数日後に届く予定ですが、今から楽しみです。
自宅で過ごすことが多くなった今、映画を観たり、本を読んだりと、インプットする時間が増えました。
映画はuplinkの60本見放題を購入したので、もっぱらそれを観ています。
本も映画も、今は国内のものより海外のものを見たり読んだりしたいなぁと強く思うようになってきました。
そんな中、先日偶然インターネットで知った『歌う悪霊』という絵本を購入してみました。
北アフリカのサエル地方に伝わる昔話らしいのですが、「みんなを笑顔に」とか、「幸せな日々の暮らし」といったものからは遠く離れた話ではあるのですが、長い年月を経てもなお残っている物語の力強さというか、底力のようなものを見せつけられた気がしました。
絵本のことは特に詳しくないのですが、これはかなり圧倒的なものを感じてしまいました。そして嶋田完蔵さんの訳がなんとも素晴らしい。
ご興味ある方は是非。(話はちょっと怖いです)
4月7日に緊急事態宣言が発令され、もうすぐ1ヶ月になろうとしています。
みなさま、お元気にされてますでしょうか。
不要不急の外出を控える日々の中、パッとした気持ちにもなれずどうしようかな…と思いつつ書いています。
先月くらいから、もうずっと燃え尽きたのかと思うほどやる気がおきず、集中力も低下したままでした。しかし最近ようやく少し戻ってきたようで、
途中で放置したままになっている作品の続きを描いたり、完成したつもりでいた作品を手直しし始めたりしています。
あとは日々の雑務と仕事など。
情報を遮断してしまえば、この上なくよいお天気で、清々しい風が吹いています。
別の世界にすっぽり入り込んでしまったような、なんとも奇妙な心持ちの日々。
先月のブログを読み返していました。
その時はその時で「大変なことになってきたな」と思ってはいたものの、正直1か月後の世界がこんな風になってしまうなんて
想像していませんでした。現実はいつも自分の想像の上をいくな…と改めて感じています。
あらゆる場所が新型コロナウイルスに関する問題一色になってきている今、文化や芸術にふれることのできる日々というのは、
やはりかけがえのないものだったんだな、と痛感すると共に、「またいつか」や「そのうち時間ができれば」「お金ができれば」
などと言って、先延ばしにしていたあれこれについても考えてしまいます。
「また次の機会に…」なんて言葉は、お決りのフレーズとして様々な場所で使われるけれど、「次なんてないかもよ?」という気持ちは
口に出さずとも、常に心に留めておかなければいけないんだな、と改めて感じました。
大した事も書いてないブログなので、「なんかこれ続ける意味とかあるのかな?」と思っていた時期もあったのですが、
今回の非常事態を目の当たりにすると、これまでの日々の出来事を残しておいたのも悪くなかったかな、と感じているので、
またブログも当面続けようと思います。時間があるときにでもまた覗いてみて下さい。
個展が終了しました。ご来場いただいた皆さま、気にかけて下さった皆さま、ありがとうございました。
ギャラリーでの個展は5年ぶりで、そもそも展示の機会自体が少ないので、なにかと不安な気持ちでいっぱいだったのですが、作品そのものは5年前に比べるとかなり自分の思い描くものに近づけているというか、自分の頭の中にあるものと実際に出来上がるものとのギャップが少なくなってきたような気はしています。
とはいえ、大成功!やってて良かった!みたいな気分には程遠く、何かを掴めた、というにはあまりにも弱い…というのが正直な気持ちです。
それでも、ほんのわずかな、手応えともいえないような何かが、実際展示したことでみえてきた…というのもありました。
そのかすかな“何か”を今後活かすも殺すも自分次第だな、と改めて感じています。
今、TVやネット、身近なあらゆる場所でも新型コロナウイルスに関する心配が多くされています。
個展をすると決めた時、まさかこういった問題が出てくるなんて全く想像もしていませんでした。
そういう中でわざわざ足を運んで下さった方々には感謝の気持ちしかありません。
この場をかりて、改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。
ゆっくりとしたペースでしか活動できていませんが、これからも作品を見続けて頂ければ幸いです。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
そして、個展が終了した今、ますます不安と混乱が拡がりをみせているこの現状が冷静な判断のもと、1日でも早く収束することを願っています。
これが2020年最初のブログになるのか…という考えがふと頭をよぎり、そうなるとなんかちょっとでもよい感じにしたいなぁ…という欲もわいてくるのですが、特に何も思いつかないうえに、明日仕事で早く起きなければいけないし、でも月1の更新は死守したいし…という気持ちのせめぎ合い。このブログは私の意地だけで成り立っています。
そして今月なにか言いたいことがあるかと問われれば、「もうすぐ個展がはじまります」という1点のみ。そんなわけで、どうぞよろしくお願いします。
ちなみに、この写真の犬の絵は展示しませんので、ご注意下さい。
DMを見た人や、作品を観た人は本当のところ、どういう感想をもつのでしょうか?
正直全くわかりません。自分が描いた通りに見えているのかさえも疑わしく思えてしまうほどです。
犬がDMを見てる図、としてこの写真を撮ってみたのですが、なんか嫌な眼でみてくるなぁ~…みたいになってしまった。
描いたのも撮ったのも全部自分だけど、自分で自分の不安をあおってしまっている様な気がします。
といつつも、結局こういうのを考えている時が一番面白いよね、とも思うので人間の心理は複雑。
あと数時間で新しい年を迎えようとしていますが、皆さまどんな感じで今年最後の夜を過ごされているのでしょうか?私はこうしてブログを書いているわけですが。確か昨年もこんな感じだったような…そしてこれを書き終えたらまた制作に戻りたいと思っています。多分それも昨年と同じな気が…
なぜ、大晦日にまで制作しているかというと、2月にギャラリーで久しぶりに個展をします。
いつもお世話になっているVOICE GALLERY(京都)で、5年ぶりになります。
個展のタイトルは『多発する物語』です。
何度でも何度でも繰り返し見続けていられるような、何度でも物語を紡いでいけるような作品に仕上げていけたらいいな、と思っています。(でもまだまだ仕上がっていないので、これから頑張ります!)
2月5日(水)~16日(日)と、寒さの厳しい季節になりますが、ご都合よろしければ是非お運びください。よろしくお願いいたします。(*個展の詳細はinfoをご覧ください)
11月の初めに引越しをしました。久しぶりの一人暮らしです。
それにともない出費がかさんでしまったという事もあり、ずっと行きたいと思っていた岡山芸術交流2019へ行こうかどうしようか、
直前までかなり迷っていました。
しかし、3年に一度しかないことを思うと行くべきだろうと思い立ち、某日日帰りで岡山へ行ってきました。
紅葉もはじまり、良いお天気にも恵まれた岡山市内はとても穏やかでした。
パメラ・ローゼンクランツ《皮膜のプール》
タレク・アトウィ《ワイルドなシンセ》
旧内山下小学校の体育館。一歩入った瞬間に「うわっ」と思いました。
会場全体が一つの楽器のような重厚感につつまれて、奥の方から光っているように見えました。
独自に作られた各々の楽器は配線一つとっても決してなんとなくではなく、作家の美意識が徹底されているのが見てとれて、うむむむむ……と、
心の中でうなってしまいました。
横浜トリエンナーレで初めて作品を観て気になっていたイアン・チェン。
映像作品を観ているとなぜか「千と千尋の物語」を思い出してしまいました。後から会場にいたスタッフの方が、
作家はジブリの大ファンなのだ…というようなことを話されていて、へー、となりました。
エティエンヌ・シャンボー《ソルト・スペース》《熱》
今回私が1番面白いな、と思った作品です。
がらんとした空間の床にちらばっているのは、粉砕された動物の骨。そうと聞かなければ、なにもない空間にただ砂や砂利が落ちているだけで、
素通りしてしまいそうな場所です。
骨だと知ると、しげしげと自分の足元を見てしまうし、なんだかぞわっともするのだけれど、でもふいに「本当に?」とも思いました。
制作風景を見たわけでもないのに、「さっき係の人がそう言ってたから」「キャプションにもそう書いてあるから」というだけで信じて見え方が変わってしまう。
又、床にまかれた骨を踏むと罪悪感のような少しのうしろめたさを感じてしまうのだけれど、でもそれが山道だったらどうかな?とか、同じ行為でもそういう事を強く意識したり、しなかったりと環境によってくるくる変わる自分の意識の変わりようについても考えるきっかけとなりました。
《熱》はマラリアにかかった患者の体温と同じ温度が柱に伝っています。そっと手を触れて温度を確かめました。
ほとんど自分の備忘録になっているので、ざっくりとしか書いていませんが、3年後、また開催されるのなら、また行きたいです。
帰りに静かなコーヒー屋さんでおいしいコーヒーをいただきました。
岡山は良さそうなお店もたくさんあって、今度はもっと時間に余裕をもって街を楽しむ事もしたいです。
3年前も同じことを思っていたような気がするのですが…… 次こそは!
今年1月に参加した『藝文京展EX〜つなぐ〜』の図録が出来上がり、先日手元に届けられました。大量の情報が溢れている昨今、忘れられるのもまた早く、作品もまた一瞬で消費されてしまうのかな……とつい考えてしまいますが、それだけに、こういう形あるものとして記録を残していただけた事はとても嬉しいです。
もう涼しい風なんて吹かないんじゃないか… と思われた真夏の暑さも通り過ぎて、気配が秋になってきた8月の終わり。
TVでは九州の大雨の映像が流れていて、心配なことです。
映像作品も多かったので写真がないものもたくさんあるのですが、いくつか載せてみました。
愛知への旅行中、川上未映子さんの「夏物語」をずっと読んでいたということもあり、個人的に青木美紅さんの作品がとても印象に残りました。
もうすぐ夏も終わりますね。揺らめく水面は豊田市美術館にて。